琵琶湖へ ―魚類採集1

 
琵琶湖博物館見学の翌日からは、琵琶湖流入河川で採集しました(実は琵琶博の日の晩にもちょっと一人で採集した)。
毎年部で調査している河川です。
 
まずは午前中の採集から。
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魚は例年通りたくさん泳いでいるのが見えます。前日の午後の大雨で川が濁らないか心配だったのですが、それほど酷い濁りにはなっておらず、安心です。
 
ここは調査をしている中ではかなり下流に位置しています。多く見られたのはトウヨシノボリやヌマチチブです。
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ヌマチチブ Tridentiger brevispinis
ヌマチチブは琵琶湖や流入河川では国内移入種となっており、この川でも大量にいます。この地点ではかなり多く見られるのですが、上流に行くとあまり見られなくなります。
これは、ヌマチチブが琵琶湖から上流側に侵入してきたということを示しているのでしょう。と言っても、この川ではもう10年前から確認されているようです。
50mmくらいの個体が主ですが、100mm近い個体も数匹いました。
 
他にも、カジカ(大卵型と湖沼型)やウキゴリ、ドジョウ、ニシシマドジョウなどが多く捕れました。
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ウキゴリ Gymnogobius urotaenia
色が落ちてしまってる。40~50mm台の個体がほとんどでした。
 
タナゴ類はヤリタナゴとアブラボテの二種。ヤリタナゴは60mm越えの個体が数匹見られただけですが、アブラボテは20~40台の個体が15匹くらいでした。前はここでもっと大きいボテを見た覚えもあるんですが。
 
昼夜問わず暇が無かったので全然魚の写真が撮れていなくて、撮れていたとしても上のヌマチチブの写真みた
いに汚いのが多いんですよね。明るいうちに写真を撮っておけばよかった・・・
 
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あとここにいたカエルの中に、ナゴヤダルマガエルがいました。前日に博物館で見たあのカエルが、私らの活動場所にもいたようです。今までトノサマとだけ記録されていましたが、実はいたようです。後日各所を回ったところ、トノサマとナゴヤダルマ両方がいろんなところで見られることが分かりました。今後互いにどう棲んでいるか、個体数がどの程度の割合なのか調べたら面白そうです。
 
 
この日はとにかく晴れていて暑い! 今回はゴーグルを用意していたので、構わず水に浸かりまくりました。ただ、ちょい濁っていたせいで何も見えず、はやく透明になるのを願いました。
 
 
 
昼になったので、採集を終え、昼食休憩――   つづく
 
 
 
この地点での成果【全体】
・アユ
・ハス
・アブラハヤ
カマツカ種群
・ヤリタナゴ
・アブラボテ
・ドジョウ種群
・ニシシマドジョウ
・ウキゴリ
・ドンコ(山陰・琵琶・伊勢集団)
・トウヨシノボリ
・ヌマチチブ
・カジカ大卵型
・カジカ湖沼型
・スナヤツメ北方種または南方種
 
 
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琵琶湖博物館編