不在者投票を二重集計、徹夜でやり直すなど混乱

不在者投票を二重集計、徹夜でやり直すなど混乱
2016年07月11日 10時46分 読売新聞
 参院選の投開票を巡っては、全国的にトラブルが相次ぎ、一部の選管では確定が朝までずれ込んだ。

 東京都日野市の開票所では、11日午前0時過ぎ、合計票が当日の総投票者数より800票近く足りないことがわかった。
 不在者投票を二重カウントしたことで総投票者数が実際より多かったことが判明し、同日午前4時半過ぎから、仕分けの済んでいた投票用紙をすべて集計し直した。このため選管確定は午前7時33分になった。
 同市選管では7日にも、有権者111人に投票所入場券が発送されていないことを公表したばかり。相次ぐミスに、中村安志事務局長は「ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ない。選管職員の単純ミスが原因なので、再発防止を徹底したい」と話した。

 青森市選管でも、約2000人分の不在者投票を二重に集計するミスがあり、照合のために開票作業が遅れ、比例選の確定は予定を約1時間45分オーバーし、11日午前3時46分になった。

 千葉県では千葉市中央区習志野市で、票の数え直しをする事態となり、同区の開票作業終了は午前8時になった。

 横浜市港北区でも選管確定が当初予定より選挙区で約2時間10分、比例では約6時間半と、それぞれ大幅に遅れた。同区の担当者によると、選挙区では疑問票の判定に時間を要し、比例では一部の立会人が「慎重に」票の点検を行ったためだという。
イメージ 1
東京都日野市では、一部の投票所で不在者投票をダブルカウントしてしまい、票を数え直したことで選管確定は11日午前7時33分になった(11日午前3時56分、開票所の市民の森ふれあいホールで) 

体育館で開票、授業で中断 移動して数え直し 千葉
2016年7月11日12時12分 朝日新聞
10日夜に始まった参院選の開票作業は、複数の自治体で11日朝までずれ込んだ。
 
 千葉市中央区比例区が確定したのは11日午前8時36分だった。区選管によると、投票者数と得票数が合わないために数え直したところ、一つの政党の得票総数が約500票少なかった。
 
 開票所は区内の市立小学校体育館だったが、11日は授業があるため、午前6時ごろ作業を中断。数百メートル離れた区役所に投票用紙を運び、午前7時ごろから改めて数え直した。当初は午前2時15分を見込んだ確定は6時間以上遅れた。
 
 東京都日野市では11日午前0時40分ごろ、投票総数を数える際に不在者投票分の791票を二重に計上した疑いが判明し、票を数え直した。当初は比例区を含めて午前2時に確定する予定だったが、午前7時半すぎまでずれ込んだ。市選管の担当者は「有権者に迷惑と不信感を与えてしまい、申し訳ない」と話した。