そごう八王子 閉店後SCに

八王子駅ビル、今秋からSCに-そごう八王子閉店後の計画発表
 
 JR東京西駅ビル開発(八王子市旭町)は1月12日、そごう八王子店閉店後の八王子駅ビル(旭町)について、今秋にもショッピングセンターとしてリニューアルオープンすると発表した。
 同社は八王子駅周辺に駅ビルを展開。北口では同店と同社が展開する「八王子ナウ」、南口では2010年に新設され、ビックカメラ八王子店(旭町)などが出店する「CELEO(セレオ)八王子」のそれぞれのビルを管理。このうち、そごう八王子店については今月末での閉店が決まっており、今後の動向について注目が集まっていた。
 同ビルは地上10階、地下2階。延べ床面積は約7万3800平方メートル。計画では同店閉店後の2月から「八王子ナウ」に当たる1階~3階、8階の一部エリアと9階~屋上の全エリアの営業を継続したまま、改装工事に入る。
 リニューアルに際しては「セレオ八王子」と統合を図り、店舗面積約2万9000平方メートルの中にファッション、雑貨、食品、レストランなどを展開し、子育て支援施設、クリニックなども取り込む。「『Hachioji Life Style Station(八王子ライフスタイルステーション)』をコンセプトに、お客さまの日常生活のさまざまなニーズに対応する機能性と日常生活にプラスアルファを提案する創造性を提供する」と同社。
 具体的には、食品売り場の拡充や大型専門店のバリエーションの多様化、カジュアル衣料などの充実を進めるという。「56万人都市八王子の顔として、引き続き地域の皆さまから親しまれ信頼される商業施設を目指して生まれ変わる」と意気込む。
 
八王子経済新聞 2012年1月13日
 
最後のデパート消える JR八王子駅・そごう跡に「セレオ」
 JR八王子駅の駅ビル運営会社はきょう、今月末で閉店するそごうの跡にことしの秋、直営の商業施設「セレオ」を開設すると発表しました。地元住民などはそごうの存続や別のデパートの誘致を求めていましたが、実現しませんでした。
 JR八王子駅北口に開業する商業施設は地上10階・地下2階建てで、名称は南口におととしオープンした施設と同じ「セレオ八王子」となります。「ライフスタイルステーション」をコンセプトに、ファッションや雑貨、食品などの店舗が出店し、子育て支援施設も導入され、今月末に撤退するそごうの客層よりも若い世代の女性やファミリー層などの集客を図りたいとしています。駅ビル運営会社である「JR東京西駅ビル開発」の石山惠司社長は「八王子を利用するお客さまにとっていい物を提供したい。デイリー性を高める。食を重点に置いて、気楽にお買い物のできる館にしたい」と語りました。
 八王子駅前のそごうには閉店売り尽くしの垂れ幕が懸けられています。そごうの撤退で八王子からはデパートが姿を消すことになります。かつてはデパートが建ち並び多摩地区最大の都市としてにぎわいを見せていた八王子駅前ですが、大型商業施設のオープンが相次いだ立川や都心の新宿などに客が流れ、伊勢丹や大丸、丸井などが撤退し街の活気が失われていきました。
 唯一残ったそごうは2008年、消費者を呼び込もうと初めて全館リニューアルを行いました。安部雅博店長(当時)は「ファッションを強化し、八王子で、わざわざ都心に行かなくても事足りる品ぞろえにしようと婦人服というファッション領域を再強化する」と話し、女性をターゲットに大幅に改装し婦人ブランドの強化を図りましたが思うように集客を伸ばせず、去年、八王子からの撤退を決めました。
 そごうの撤退が表明されると八王子商工会議所や地元の人たちなどは営業存続を求めて署名活動を行いおよそ10万人の署名を集めましたが、結局存続は実現しませんでした。そごうが撤退することに八王子市民からは「寂しいです。できた時からずっと来ていましたから」「すごく残念です。残念としか言いようがない」「なくなったらどうしたらいいのか。立川まで行くしかないのかなと思う」などと、多摩地区最多の56万人の人口を抱える八王子市から、その「顔」がなくなることに不安の声が聞かれます。
 セレオのオープンは八王子に活気が戻る起爆剤となるのか。今月15日に告示が行われる市長選ではそごう撤退後の街の活性化策が争点となりそうです。
 TOKYO MX NEWS 2012年1月12日
 
 
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閉店売りつくし中のそごう八王子      (2011年12月下旬・東京都八王子市にて 鮒次郎撮影)