9/12-9/13 北海道採集1

9月の北海道での採集についてまとめておこうと思います.


①初手.
雨天の中,流れの緩やかな川へ.
北の大地初めての採集,そしてやや増水気味な上,思った以上に底が泥っぽく深かったためかなり慎重になりながらのものになりましたが,トミヨ属淡水型やフクドジョウなどを確認.
そして驚いたのは,水際で網に入ってきたゲンゴロウモドキ Dytiscus dauricus.おおおこれは良いですね.
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②河川の止水域へ.河跡湖のようなところですかね.
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草が茂っていて行く気が削がれたものの,無理やり突入.
けっこう水が濁ってるし臭いし,これ魚おるんか……?と思いつつ探してみると,
コイ Cyprinus carpio
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フナ類 Carassius sp.
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ほう.
コイは移入でしょうね.フナは在来なのかどうかよくわかりません.
ああやっぱフナ可愛い.

ジュズカケハゼ Gymnogobius castaneus
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今までウキゴリ属のうちジュズカケハゼ種群ではムサシノジュズカケハゼしか採集したことなかったわけで,この広域分布種は今回の北海道で初めて捕ったことになるかと思います.

そして大本命
エゾホトケドジョウ Lefua nikkonis
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北海道で最も見たかった種の一つであります.
2017年日本産ホトケドジョウ属4種目(フクドジョウ科5種目).
いいですねえ.確かに話に聞いていた通り,2月に見に行ったヒメドジョウに似ています.
縦帯が入ってるホトケドジョウってのはなかなかな見応えですね.

こちら.
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なんだこれ,こんなん見たことないぞ,なんだこれ水生昆虫でいいのかな?って思いつつ持ち帰って138に聞いてみようかとしたら地面に落ちてそのまま見失ってしまった個体.
どうやらセスジガムシ科の種らしいですね.エゾやキタあたりだろうと138が仰ってました.

③緩やかな流れの川へ.
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けっこう魚の数は多めでした.今まで見てきたトミヨ属淡水型,フクドジョウもいましたが,それ以外の初確認魚種も.
トミヨ属淡水型Pungitius sp. 1
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エゾトミヨ P. tymensis
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でいいんですよね.トミヨ属は馴染みがないせいで,全然違い分かりません.
軟条部直前の棘の長さと眼径との関係がどうこうってのを踏まえるとこれでいいんでしょうかね.

フクドジョウ Barbatula oreas
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たくさんいました.本種を捕った時の感覚がシマドジョウ類を捕った時にすごく似たものを感じ,ああやっぱドジョウなんだなって実感が湧きました.

エゾウグイ Tribolodon sachalinensis
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でいいんですかね.鱗が細かいように見えるのでエゾとしましたが,今まで見たことがないのでよく分かりません.

フナ類 Carassius sp.
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たくさんいました.なんだか他でみかけるフナとは一味違う気がしましたが,フナはけっこう個性があるんでぱっと見だけでは何とも言えないですね.個人的にはけっこう好みな色合いや形してます.
北海道の特徴的なフナに関する論文を以前目にしたことがありますので,もし今回のが在来個体だったら他地域とは違う何かなのかもしれませんね.とても気になるけど,フナは闇なのでよく分からない.

ドジョウ属 Misgurnus sp.
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ドジョウなのかキタドジョウなのか,正直私にはよく分かりません.どうなんでしょうか.道内の他の地点で見たやつに比べるとキタ感が強めな気もします(根拠なし).

あーここで一日中過ごしたいなって場所ばかりですが,時間も限られてるのでどんどん次へまいります.

つづく