ギンブナ

従来の分類でギンブナとされてきた魚について
ギンブナ   銀鮒
 
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ギンブナの成魚
 
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ギンブナの顔
かわいい。超かわいい。
 
ギンブナは日本全国に分布し、一般に“フナ”と呼ばれる淡水魚です。“マブナ”も本種を指す事が多いです。
現在フナ類は分類が未確定で、琵琶湖固有種のゲンゴロウブナCarassius cuvieriとその他のフナ類Carassius spp.(今までギンブナ、キンブナ、ニゴロブナなどと呼ばれてきたフナ)は別種ということが明らかになっています。
しかしながら、ゲンゴロウブナ以外のフナ類はこれまで形態等により分類されてきた種や亜種が遺伝的な系統分類と一致していません。

そのため従来の細かなフナ類の分類は意味をなさないかもしれませんが、以下では従来の分類をふまえた記述をしておきます。

関東地方にはキンブナやギンブナ、ゲンゴロウブナ(ヘラブナ)が生息しているとされています。
上の写真の個体は従来の分類だとギンブナとされるフナです。
 
ギンブナはメスしかいないとよく言われています。そのため雌性発生という繁殖方法で繁殖していると考えられています。
 
従来の分類に従えば、背鰭の分枝軟条数がギンブナは15~18本、キンブナは11~14本などと言われており、全長はキンブナが15cm程度なのに対しギンは30cmほどになるとされています。関東地方では、他地域からの移入を除けばこれらの点でキンかギンか見分けられそうです。(1枚目の個体は全長40cm弱の個体)

また、ギンブナは体高がキンブナより高いとされています。ゲンゴロウブナも体高がありますが、えらの鰓耙(さいは)の数を調べる事によって確実に同定することができます。

西日本では、従来の分類でオオキンブナと呼ばれるフナなどもいますが、筆者は確認したことがないためギンブナとの違い等についてはここでは省略します。
 
川の中~下流域や湖沼に生息し、藻類や小型の水生生物などを食べる雑食性です。流れのあまりないところで群れで生活している事が多い様。幼魚も大体同じような場所におり、岸の草が茂った辺りや池で群れています。
 
このようにフナは、身近なようで実はまだまだ明らかになっていない点が多く、私がフナが大好きなのは容姿の可愛さだけでなくこのようなところにも惹かれる理由があるからだと思います。
 
 
コイ目(Cypriniformes)
コイ科(Cyprinidae)
コイ亜科(Cyprininae)
フナ属(Carassius
ギンブナ(Carassius sp.)
 
全長約30cm
北海道から九州に分布