<吉祥寺強殺事件>逮捕の少年 日野駅を利用

逮捕の少年 衣服に血痕が付着

NHK 3月3日 18時17分

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東京・吉祥寺の路上で22歳の女性が殺害された事件で、警察署に出頭して強盗殺人の疑いで逮捕された18歳の少年のものとみられるジャージーに血の痕がついていたことが捜査関係者への取材でわかり、警視庁は血液が女性のものである可能性があるとみて調べています。
先月28日、東京・吉祥寺の路上でアルバイトの山田亜理沙さん(22)が刃物で刺されて殺害され、財布などが奪われた事件で、警視庁は、2日夜遅くに出頭してきた18歳の無職の少年を強盗殺人の疑いで逮捕しました。
警視庁の調べによりますと、少年は、すでに逮捕されているルーマニア国籍の17歳の少年とともに山田さんを刃物で刺したと認めていて、「金が欲しかった」と供述しているということです。
事件のあと、少年は現場から2キロほど離れた三鷹台駅から電車に乗り、途中乗り換えながらJR日野駅で降りて、その後タクシーを使って逃げたとみられています。
少年は東京・日野市の知り合いのアパートに潜んでいたということで、警視庁が部屋を捜索したところ、山田さんのものとみられる財布や手帳、それに事件当時に少年が着ていたとみられるジャージーが見つかり、ジャージーには血の痕がついていたことが捜査関係者への取材でわかりました。
警視庁は血液が女性のものである可能性があるとみてDNA鑑定を行うほか、事件のいきさつなどを詳しく調べています。
逮捕された少年が潜んでいた日野市内のアパートには、正午すぎに警視庁の捜査員4人が捜索に入りました。
近くに住む70代の女性は、「20歳前の男女5人が先月ぐらいからアパートに頻繁に集まるようになり、このうち1人は外国人風の少年だった。外でタバコを吸って投げ捨てたりするので注意したことはあるが、大きなトラブルはなかった。近くに潜んでいたと聞いて驚いています」と話していました。
また、近くの別の女性は、「きのう、警察官が『吉祥寺の事件で協力してほしい』と頼んできて、監視カメラを付けていった。アパートの部屋に複数の若い人が出入りしていたのは知っていたが、まさか、事件の容疑者が潜んでいたとは思わず、怖いと感じた」と話していました。

タクシー運転手「不審な様子感じなかった」

事件当日、JR日野駅の前から逮捕された18歳の少年とみられる男を乗せたタクシーの運転手は、「事件が起きた日の朝6時40分ごろ、白いジャージーを着た少年1人と17歳か18歳ぐらいの少女2人の合わせて3人を駅前から乗せて1キロ余り、時間にして5分ほど走ったところで降ろした。翌日になって、警察官から『吉祥寺の事件で少年が日野駅前からタクシーに乗ったようだ』という話を聞き、その後、防犯カメラの映像を見せられた際に自分が乗せた少年だと思った。少年は助手席に座り、何も話さず、タクシーを降りるときに「どうも」とひと言いったきりだった。不審な様子は感じなかった」と話していました。