吉祥寺強殺事件 少年ら「日野で落ち合おう」

FNN 4日17:39
吉祥寺女性強盗殺人事件 少年ら逃走中に「日野で落ち合おう」

東京・吉祥寺で起きた強盗殺人事件で、逮捕された少年らは、「中途半端に刺すと騒がれるから、強く刺した」、「奪った金は数千円だった」などと供述している。
この事件は、少年2人が東京・武蔵野市吉祥寺本町の路上で、帰宅途中のアルバイト・山田 亜理沙さん(22)を背後から襲い、殺害したもの。
少年らの供述通りに見つかった2本の刃物は、現場近くのマンションの敷地内の土の中に埋められていて、上からブロックが乗せられていたことも新たにわかった。
18歳の少年は「金が欲しかった。自分も刺した。凶器は逃走している時に捨てた」と供述している。
4日午後、送検された18歳の少年は犯行後、現場から2kmほど離れた京王井の頭線の駅まで逃げ、さらに電車で逃走した。
凶器の刃物は、その間に捨てたという。
これまでの調べで、少年のその後の逃走経路と、潜伏先が明らかになった。
少年は事件後、日野市の知人の住むアパートに潜伏していた。
少年は、山田さんを襲ったあと、現場近くの吉祥寺駅から、およそ24分で直接日野駅まで行くことができるJR中央線を使わずに逃走した。
わざわざ、吉祥寺駅から2駅離れた京王井の頭線三鷹台駅まで移動したあと、いったん、日野市とは逆方向の電車を利用し、明大前駅を経由し、分倍河原駅から立川駅へと電車を乗り継ぎ、三鷹台駅からおよそ1時間半かけて日野駅にたどり着いた。
そして、日野駅前からタクシーで知人宅のアパートに向かう際には、2人の少女が一緒だったと運転手は証言している。
18歳少年を乗せたタクシー運転手は「(事件当日)木曜日の朝、午前6時40分ごろ(乗せた)。(着ているのは)上下白のジャージーというのか、スエットというのか、(防犯カメラ映像で)逃走している時に着ていた、白いジャージーみたいなものを着ていた。(少年は)足を投げ出しているというか、股を開いて座っている感じ。(少年は何もしゃべらず?)しゃべっていない。降りる時も、黙っているのかと思ったら、『どうも』と。女の子たちも『どうも』と」と語った。
少年は、その後、警察に出頭するまでのおよそ70時間を、この部屋でどう過ごしていたのか。
同じアパートの住民は、少年が潜伏していた部屋の普段の様子について、「車が何台か日替わりで、(アパート前に)入れ代わり立ち代わりで、違う車が止まる。マフラーがうるさくてね。(近所で文句を言いに行ったりはなかった?)あまりうるさかったら、そうしようかと思ったりはしました」などと語った。
さらにこのアパートでは、一緒に犯行に及んだルーマニア国籍の17歳の少年とみられる人物も、以前、目撃されていた。
同じアパートの住人は「この間見たのは、日本人の子2人、外国人みたいな子が1人、女の子1人。外国人の子が、オートバイのところに座り、たばこを吸って、(たばこを)投げた、消さないで。(注意したら)隣の子が、『すぐ片づけますから、すみませんです』と(言っていた)」と語った。
友人らによると、18歳の少年は、高校を中退後、まじめに働いていたという。
18歳少年の友人らは「(少年の職業は?)職種はとびですね。仕事は真面目に毎日行っていた。悪いことするようなやつでもない」などと語っていた。
そして、ルーマニア国籍の少年との関係については、「つるんでいたのも全然知らなくて。(以前は)吉祥寺に遊びに行ったりしたことは、なかったと思います」などと語った。
これまでの調べに、少年は「山田さんの財布から奪った金は数千円」、犯行後にコンビニのATM(現金自動預払機)から現金を引き出そうとした山田さんのキャッシュカードについては、「走って逃げる際に落とした」と供述している。
また、2人の少年は逃走中に、「日野で落ち合おう」と言い、2手に分かれたとも話しており、事件については「取り返しのつかないことをしてしまった」と反省している様子も見せているという。