奄美遠征7(終) ―あまきむ・くえすと!

○21日
奄美での活動最終日。この日はここ数日とはうって変わって晴天。
最後ということで、それぞれがやり残したことを片付けていくことに。
まず向かったのは、17日にメイプルと訪れた川の上流。ここで見られた魚類を改めて確認するために行きました。改二さんはなんか泳いでましたね。

続いて向かったのは15日に訪れた別の川の上流。138氏が狙っていた種を改めて採るために向かいました。採集方法を工夫した結果目的の物も見つかりました。
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天気が良かったのでなんとなく海辺へ。
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いくら海が綺麗でも、やっぱ晴れてないとだめですよね。とても清々しくてゆったりした感じが活動最終日っぽくて良い。

でもそんなにゆっくりしていられるわけでもありません。この日最大の目標はアマキム。そう、アマミキムラグモです。

既に巣は発見できていたものの、生体捕獲には至らず。種が異なるからなのか季節が違うからなのかはよく分かりませんが、種子島みたいに簡単には捕れていません。

種子島記事をご覧になった方はご存知かと思いますが、キムラグモの仲間は腹部に節のようなものがある原始的なクモで、九州や南西諸島にキムラグモ属・オキナワキムラグモ属が分布しており、島・地域によってかなり分化しているようです。
昨夏訪れた種子島にはヤクシマキムラグモとヒゴキムラグモが分布しているとされており、無事それらを見ることができました(外部形態の違いはよく分からないうえに分布境界が曖昧なために、本当に2種見つけられたのかどうかは怪しい)。
(参考記事)

普通のクモだったら探す気になれないというか途方もないことなわけです。クモを掴むようなって言うでしょう、あんな感じ。でもキムラはいい感じの斜面に巣穴を作っているため、巣という当てがあるんです。そうするとなんだか不思議と探したくなるものです。
斜面だったらどこにでもいるかというとそういう訳でもなく、“いい感じ”の斜面というか崖じゃないと見つからない。
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今回アマキムことアマミキムラグモを探していて驚いたのは、種子島のものとは比べ物にならないくらいに巣がデカいこと。大きいものだと直径3センチ前後あったのではないでしょうか。

夕方、最後のチャンスとして臨んだ結果、無事生体を捕まえられました。また、死にたての大型個体が落ちているのも発見。何があったんでしょうか。
アマミキムラグモ heptathera amamiensis
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さて、最後の深夜徘徊は、まだ見ていなかったアマミノクロウサギを見に行くのが目的。まあ実は私だけオオトラ本調査の道中で見てしまってたわけですが。

偶然脇を通っていった
アマミノクロウサギ Pentalagus furnessi
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何個体も見られましたが、写真に収めるのは難しいものです。

○22日
さて、奄美最終日。
昼前に奄美空港へ。
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そして帰るメンバーを見送りましたが、2年生組3人はまだ空港に残っているのでした。

ここからまた新たな旅が始まります……。

つづく