野外実習 5/15~17

 金曜からの3日間、学科全体での実習がありました。


●初日
・附属農場(美濃加茂市)見学
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市場での子牛の価格が高騰しているせいで、20か月後に和牛が値上がりするらしいですよ。

・県水産研究所見学
まず大学と共同で行っているニジマスやカジカ研究の紹介。興味深かった部分を書いておきます。
一般に、別の地域集団の移植や放流を問題として取り上げるときは「遺伝的分化」を根拠とすることが多いですが、どうしてもこの側面だけでは一般人や老○にとっては難解で伝わりにくい。
そこでカジカの研究。
一般にカジカの産卵期は春ですが、地域によって2~6月とばらつきがあります。各地域のカジカを同飼育水で飼育したところ、条件が同じでも複数年にわたり産地によって産卵期が違うという結果が。このことなどから、カジカは同水系の河川の支流ごとでも遺伝的分化が進み、産卵期の多様性が遺伝的に固定されている可能性が示唆されたということです。
このカジカの例もふまえ、「各地域集団はそれぞれの環境に合った特性の集団になっており、別の場所から移植すると適応的ではない可能性がある」と指摘すると、本質的には変わらない内容でも感覚的には変わって伝わるんじゃないか、と仰っていました。
最終的に「他地域からの持ち込み・放流は危険性があり、望ましくない」ということをできるだけ分かりやすく説明するための材料をさらに作っていきたいとのことでした。

いかに一般人に分かりやすく伝えて理解してもらうか。難しいけれどとても重要なことですからね。

あとはカジカ飼育施設の見学や斬新な道具による説明
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このタライ、なんと1つあたり10kgのカジカを飼育可能。この設備いいな。

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手作り感全開。ブラウン管懐かしい。上部フィルターこれだけ使うなんて贅沢。

●二日目
学部が所有する山を流れる川の源流をたどるコース。
昼前まで雨だったため、水田周辺の水路をたどることに。なんだか中二の自由研究でやった用水路調査を思い出すような内容。

昼前から晴れてきたので山へ。
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急斜面
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源流
想像よりも過酷でしたが最終的に源流到達。
はじめは魚と戯れるコースが良いのかなと思ってましたが、あちらは大したことのない内容だったようなので、結果こっちのコースで楽しめて満足。

●三日目(今日)
この日は植物の説明を聞きながら山中を歩き、目的地で植林。前日とルートのダブり有。
見た植物はアスナロホウノキトチノキ、シロモジ、カツラ、ミズメ、オヒョウ、サワグルミ、サワラなど、主に木本。
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トチノキ 掌状複葉

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サワラないでHねぇ

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切り株にいたシロアリ
クリーミーでほのかな甘みがある」「シラスみたい」「ゴムの味」などと試食した方は仰ってました。

以上、備忘録終了