奄美遠征 03/19

19日
3時くらいに起床。この日はオオトラツグミの補足調査があったため、早起き。
雨が非常に強く降る中、野鳥の会に寄りつつ調査現場へ。本調査とは異なり、補足調査は定点で1時間調査を行います。
幸いにも、調査開始直前に雨は止み、想定していた最悪の状態は回避。

6時半に調査を終え、その後の諸々のことを終えた後は、早速採集へ。先輩と138の3人の車で出かけました。
まずは前に見つけた止水域へ。しかし雨の増水で採集する気にはならない状態。成果はカニ1匹。種類は調べてないので知りません。 追)クロベンケイガニとの意見をいただきました。たしかにそのようです。
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その後は川の河口近くへ。
雨の影響でやや水に濁りがあったものの、採集にはそれほど問題はない状況。水中の石がよく見えないので岸辺での採集が中心となりましたが。
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既にお馴染みとなったナガノゴリのほか、シマヨシや"カワアナゴ"も。
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シマヨシノボリ(琉球列島集団)Rhinogobius nagoyae
やはり頬の模様が太いですな。

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カワアナゴ属。テンジクカワアナゴ Eleotris fusca かな?

突然網に細長いものが、
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ウ、ウナギだー。全く想定してなかったのでちょっとびっくり。
なんだか本土で見たニホンウナギとは顔つきが違う気かする。これは別種のウナギなんじゃないか。

なんて思いながら採集を続けると…… !!!
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極太のウナギ登場。これはオオウナギ Anguilla marmorata というやつでしょうね。長さはそれほどではないものの、とにかく太い。
こちらの地域では二ホンよりもオオの方が多いらしい。先ほどの幼魚もオオウナギでしょう。
増水のおかげで網に入ったのかはよく分かりませんが、とにかく嬉しい。

公民館へ寄ったのち、昼シュン。
たまたま現地の畑の所有者にお会いし、立入禁止エリアでの採集許可をいただいてしまったので、行ってみることに。そこには川が。採集開始。

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勿論ノムラ狙いなわけですが、見つからない。
淀みを覗いてみると魚影。大体こういう時って見つけても網に入れられないんですが、今回はうまくいきました。

これは、シマヨシじゃない……。上流に棲むあいつだ
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クロヨシノボリ(琉球列島集団) Rhinogobius brunneus
そもそも本土でクロヨシ(屋久島以北集団)を捕ったことがない中、こんなところで会えるなんて。嬉しい。
このあと別の場所で水中撮影を試みるも、失敗。
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ここでは、他にエグリタマミズムシやリュウキュウムナビロツヤドロムシが多数。私ですら採れました。
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エグリタマミズムシ Heterotrephes admorsus なんだこいつ可愛すぎでしょ。

奄美群島固有で環境省RL掲載種のようですが、今回色んな場所で138が採ってます。この場所は非常に多く生息していたよう。

川をあとにして、シュンのいつも採集しているエリアへ。
ザトウムシやムカデ、サソリモドキなどを見つつ、いつもの水路到着。サトウカラヒメを追加で採ったりしながら、ウエノツヤゾーンへ。

石をめくった138。なにか見つけ、石を拾う。
え、え~!?驚く138。
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これは、もしかしてあいつか?ノ、ノムラなのか?!
このサイズでこんな形、ノムラ以外にいないだろうと138。
ど、どうしてこんなところに。
こんな初日から通っていた水路で、しかも目視で見つかるなんてことがあっていいのか。

しばらく、え~!?しか言えない状態になりましたが、どうやら思わぬ形で2人の最大の目標に達してしまったようです。
そしてシュン最強説が唱えられることになるのです。

帰ってから撮ったもの
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ノムラヒメドロムシ Nomuraelmis amamiensis
すげえ、ホントにノムラだよ。マジかよ。

シュンの後は林道、風呂、タイヨーへ向かい、夕飯を食べ、朝のオオウナギ解体を行いました。
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全長60センチ弱。

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捌くには良くない環境のなか、先輩が慣れた手つきで捌いてくださいました。ウナギではなくアナゴを捌いた経験しかなかったそうですが。
ウナギはまた後日いただくことにして、今日はこれで就寝。明日は本調査で早起きになるため早く寝ました。

19日終。つづく